古文は声に出して音読しよう
古文の勉強には音読がたいへん効果的です。理由として次のようなものがあげられます。
1.音読は目と耳の両方を使うので、理解しやすい。
2.声に出すことで、読み飛ばしを防ぎやすい。
3.口調で感覚的に覚えられる。
文字がなかった時代から音声のことばはありました。ですから、ことばは、文字を見る視覚より耳で聞く聴覚でとらえるほうが、なじみやすいし、記憶に残りやすいのです。
音読することで、視覚と聴覚の二つの身体の器官を使うことになり、黙読よりも理解定着がよくなります。
じっさいに授業で古文を指導するときに音読させます。意味がわからないうちから音読させるのですが、何度か音読を繰り返し表現になじませることで、文字の読みとりがスムーズになり、理解も速くなることを実感します。
また、音読させると文字の読みまちがいや読み飛ばしを発見できるので、指導にも役立ちます。
有名古文の冒頭を暗記するのは、昔から学校教育で行われています。これも何度も声に出して繰りかえすことで覚えるのです。
理屈でなく耳と口で覚えておくことで、後で理解するさいに役立ちます。
古文の音読は、間違い発見にも、理解を深めるのにもたいへん有効な方法です。